ヨナ抜き音階「函館の女」

壁の飾りをかえました。

北島三郎「函館の女」昭和40年作詞:星野哲郎、作曲:島津伸男

 寒くなると北国を歌った曲を聴きたくなります、なぜでしょうか?。寒さを忘れるため暑い夏の曲でもよさそうなのに。さて冬らしい曲のうちなぜサブちゃんなのかというと、前々回クリスマスソングの「ママがサンタにキッスした」を聴いているときからずっと「函館の女」が頭をぐるぐる回って耳から離れないからです。

 理由はわかっています、出だしが途中まで同じ音階だからです(1)。これがヨナ抜き音階とかペンタトニックと言われるアレです。ヨナ抜きとは、通常のドレミファソラシの7音から4番目ファと7番目のシを抜いた5音階です。日本で古くからある音階であり、日本的メロディーになると言われています。「ママがサンタに」はヨナ抜きで始まり途中からリズム&ブルースを交えた通常音階になりますが、「函館の女」は終わりまで完全にヨナ抜きです(2)。

 「函館の女」サブちゃんの歌唱は演歌の歌い方ですし、曲もヨナ抜き音階だし、確かに演歌に分類されます。しかし演奏をよく聴いてみると、いわゆる「演歌」でない部分があります。バックの演奏は明るいんですよ。管楽器はラテンの響きで、北国の暗さはありません。ギターなんかポールアンカ「ダイアナ」、ニールセダカ「オー、キャロル」のままですよ!

 これは昭和40年時点ではまだ「演歌」が確立されていなかったからと考えられます。以前の記事で書きましたが、「演歌」は昭和40年代に商業的に作られたもので、それまでは単に流行歌、歌謡曲でしたから大衆が好むものなら何でも様々なリズムやスタイルを取り入れた曲が多かったわけです。「函館の女」はそんな過渡期の曲と言えましょう。いずれにしてもサブちゃんの名歌唱とともにヨナ抜き音階と陽気なバックとのバランスが大きな魅力です。

 皆さま寒さ厳しい折です、北国に思いを馳せながらぜひこの名曲をもう一度お聴きください。(2023.1.18院長)

 

ブログカテゴリ 音楽 

(1)はーるばるきたぜはこだててへー(ドーレミソラドレミミミミミー)、I saw Mommy kissing Santa Claus (ドーレミソラド シソミ) ついでにテンプテーションズの「マイガール」まで脳内で同時に鳴ってきます。これもペンタトニックです。

(2)ピアノの黒鍵がヨナ抜き音階になっています。古畑任三郎が「函館の女」をピアノの黒鍵だけで弾くという有名な場面があります。試しにやってみてください。

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