津軽三味線ロック「帰ってこいよ」

 壁の飾りをかえました。松村和子「帰ってこいよ」昭和55年作詞:平山忠夫、作曲:一代のぼる、編曲:斉藤恒夫

 当時は、演歌だし三味線だし歌手はアイドルではないし、ほとんど興味ありませんでした。大人になって聴くとすごく魅力あふれる曲なのですね。まず松村和子さんのボーカルです、伸びやかな声、ものすごい歌唱力ですね。概して民謡出身の方の歌は超ウマです。そして楽曲は津軽三味線がロックに乗っかっているところがいい。津軽三味線の音色はエレキギターのソロ演奏に通じるものがありますから合わないわけがありません。またリズムはややファンク調になる所もあったりして。Bメロのベースライン、3コーラス目のハイハットなんか何度も聴きなおしてしまいます。こういうのが総体となり有無を言わせぬ迫力を醸し出すのです。

 さて松村さんは当時17歳、すでに民謡歌手として活動していたところビクターからスカウトされたと言います。実は元々三味線を弾けなかったそうで、デビュー前にこの曲だけ弾けるように猛特訓したそうです。知らなかった! 

 子供や若者視点からすると、1960年代→80年代日本の音楽シーンの流れは、GS→フォーク→第一期アイドル時代→ニューミュージック→80年代アイドル全盛時代、と言えましょう。昭和55年はニューミュージックは下火になりアイドルが一気に開花した年です(1)。しかし当時をよく思い出すと、昭和55年の前後はわりと演歌が根強く流行っていました(2)。その流れで新人演歌歌手をデビューさせた。異色のメロディーと歌声は国民の心を掴み大ヒットにつながったというわけです。本曲は68万枚売れ、昭和55年レコード大賞新人賞受賞、55年紅白歌合戦に出場しています。

 ともあれ「帰ってこいよ」は演歌に分類されますが実質はロック、つくづくカッコイイ名曲だと思います。

 色々不安ですが穏やかな日々と人心が帰ってきてほしいものです。皆様ひさしぶりにぜひこの名曲をお聴きください。(院長)

 

(1)昭和55年デビュー:松田聖子、河合奈保子、岩崎良美、柏原芳恵、三原順子、近藤真彦、田原俊彦、

(2)昭和52年千昌夫「北国の春」53年渥美二郎「夢追い酒」北島三郎「与作」54年小林幸子「おもいで酒」 敏いとうとハッピー&ブルー「よせばいいのに」55年都はるみ「大阪しぐれ」山本譲二「みちのくひとり旅」など

 

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