松本隆・筒美京平の世界「卒業」

壁の飾りをかえました。

斉藤由貴「卒業」昭和60年(1985)2月21日 作詞:松本隆、作曲:筒美京平、編曲:武部聡

卒業式の季節ですな。

 当時高校3年生の斉藤由貴さんデビュー曲です。ポニーキャニオンから公式ビデオが公開されていて、スタジオ録音の動画なのです。ほぼノーメイクで私服(おそらく)で映っています。プロモーション用ではなく、記録目的で撮った映像のように見えます。(1)

 本作品は、作曲の筒美京平先生の発案で作詞先行で作られました。これは1975年「木綿のハンカチーフ」が松本&筒美コンビで作詞先行で作ったのを踏襲したのだそうです。この2つは詞の背景がよく似ていて、男子は都会に出る、女子は地方残留で離れ離れになってしまうのを、女子目線で描いています(2)。ここに松本隆さんのドラマチックな詞世界が広がるのです。 

 筒美先生の曲と武部聡さんの編曲も光っています。とくにイントロのアルペジオが印象的なのですが、これはデモテープの時点で筒美先生が用意していたそうです。ピポパポ・・・というシンセサイザー音、ちょっと外れた感じがやけに印象的なのです(3)。曲中何度も繰り返されるのでさらに耳に残るという、いわば「ウラの主旋律」だと思います。アレンジは控えめなキーボード、リズムセクション、フルート&サックス、そしてストリングスがこの曲の世界を表現していて白眉であります。

 発表から40年以上も経つのに卒業ソングの代表であり続けています。なにより松本・筒美ゴールデンコンビ作詞作曲の力、そして若い斉藤由貴の魅力があるのです。皆様機会がございましたらぜひともこの名作をお聴きになってください。(2026.3.4 院長)

 

(1)噂では、スタッフが会社の許可なく撮影したそうです。

(2)また2年後1987年11月松田聖子「制服」でも松本隆は同じモチーフの歌詞を書いています。

(3)「学校のチャイムのイメージ」だということですが、私は地下鉄の駅の電子音みたいだなって思います。

 

カテゴリ 音楽 2026年

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