メロディーの力「岬めぐり」

壁の飾りをかえました。「岬めぐり」山本コウタローとウィークエンド昭和49年 作詞:山上路夫、作曲:山本厚太郎

 「走れコウタローと岬めぐりのたった2曲で38年!」山本さんの定番自虐ネタです。これでまず笑いをつかんでおられました(1)。

 昭和45年一橋大学在学中にソルティー・シュガー「走れコウタロー」が大ヒットオリコン1位獲得。ソルティー・シュガーは1年で解散。大学を卒業し、昭和49年に山本コウタローとウィークエンドを結成しヒットしたのが「岬めぐり」です。

 「たった2曲でウン十年」というのはスゴイことで、楽曲の力がそれだけ強いのだと思います。

 岬めぐりは山上路夫が作詞し、当初「かぐや姫」の南こうせつに曲を依頼したところマイナーで悲しい曲調ができました。「女にフラれてジメジメしているというのはコウタローのイメージに合わない」と周囲がいうので結局本人が作曲することになったそうです。20分くらいであの曲ができたというのです。詞の内容は物悲しいですが、曲は爽やかで朴訥としたイメージです。

 ネットなどで検索すると”素直な”コード進行と言われていますが、実際にコード譜をみながら曲を聴いてみると、7th音やちょっとした外し音を効果的に使いメロディーを印象付けているところがありますし、終止せず無限ループに入りやすいコード構成も取り入れています、これがあると何度も聴きたくなる、つまり耳から離れない曲になるのです。またフォークギターが16ビートともとれる前のめりリズムでスピードがあります。その辺がこの曲の持つチカラの源なのではないかと思っています。

 当時院長は小学低学年で「岬めぐり」を聴く年代ではありませんでした(2)。山本さんをよく見たのは後年「笑っていいとも」にレギュラー出演されていた頃です。いつもヘラヘラ笑っている面白いタレントさん、いうイメージでした。その後は「午後は○○思いっきりテレビ」の司会者、「渡る世間は鬼ばかり」に俳優で出演、大学教授、社会文化活動、と幅広く活躍されました。

 皆様機会があればぜひ「岬めぐり」の曲の力をご鑑賞ください。そしていつも楽しそうに笑っていた山本コウタローさんを思い出してください(3)。

 2022.7.20(院長)

 

(1)2008/10/03四国新聞 2008/10/03文化放送

(2)なぜか「走れコウタロー」はみんな知っていました。競馬実況の早口アナウンスを練習しました。

(3)山本コウタローさんは2022.7.4にお亡くなりになられたと7.15に発表されました。山本さんのご冥福をお祈りいたします。

 

カテゴリ 音楽

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