壁の飾りをかえました。
小山ルミ「さすらいのギター」昭和46(1971)年 作詞:千家和也、作曲:J リーヴ· カインド、編曲:川口 真
昨年末に続きエレキ歌謡です。ベンチャーズ歌謡と思われていますが、実はベンチャーズではありません。元の曲はフィンランドのインストバンド”ザ・サウンズ”の"Mandschurian Beat"(1963)です。さらにその原曲がロシアのワルツで邦題「満洲の丘に立ちて」なんです。
この曲は後にベンチャーズがレコードやコンサートでレパートリーとして演奏したので余計にベンチャーズ曲と勘違いしていしまいます。しかも、「さすらいのギター」は、ベンチャーズ作曲「雨の御堂筋」で有名な欧陽菲菲が同じLP内で2曲とも歌っているので、なおさらベンチャーズ色があるように誤解しちゃうんだよね。これって、入試科目に「歌謡曲史探求」があったら出題ポイントだと思います。
曲は哀愁漂うマイナー調で日本人向け。当時のエレキサウンドって、ベンチャーズやアストロノウツなどのカラッとした軽快なアメリカ系と、スプートニクスやザ・サウンズなどマイナー調で哀愁サウンドの北欧系の2系統があったのですよ。まあどっちかというとアメリカ系のほうが人気高く、後世に記憶が伝えられたので、北欧系はマニアが聴くものなった気がします。というわけで「さすらいのギター」は北欧系エレキサウンドなのです。日本人の短調好きは連綿と続く伝統なのだと思います。昭和歌謡史を見ると、朝鮮民謡の流れをくむ古賀歌謡から戦後のロシア民謡流行、そして昭和40年代からの演歌などなど、これら短調哀愁系が形をかえて流行するという。
さてこの曲は原作の哀愁メロディのうえに、千家さんの時代錯誤な激しい目の歌詞がのって、川口真さんのラテン系ロックな編曲にて情熱的になっています。さらに演奏がすばらしい!粘りある歪みのギターサウンドがめっちゃカッコイイのです、きっと水谷公生さんじゃないかと勝手に思っています。
皆様、機会がありましたら、ぜひエレキ歌謡の傑作「さすらいのギター」をお聴きになってください。 (院長 2026.1.21)
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