ここまで来たら「サクセス」

 お盆を過ぎましたがまだまだ暑いですね。当ブログ2025年夏の歌も3曲目です。

ダウン・タウン・ブギウギ・バンド「サクセス」昭和52年(1977)作詞:阿木燿子、作曲:宇崎竜童、編曲:千野秀一

 前回の「燃えろいい女」1979年に続いて資生堂ソング。本曲は1977年資生堂「アクエアビューティケイク」のCMキャンペーン・ソングです。

 これ元々はダウンタウン~(以下DTBWB)が演奏する予定でなく、CM曲制作だけの依頼だったのだそうです。しかしオーディションするもイメージに合うバンド・歌手が来なかったため、プロデューサー鶴の一声で、DTBWBが演奏することになったのです。

 ラテンの超カッコいい曲です。疾走感のあるパーカッションとラテンギター、ゴージャスなブラスセクション。シンコペーションを多用した複雑なリズム、と思えばサビ部分「待たせたね~」「ここまで来たらサクセス」でははっきりとした譜割でキャッチーさが出て、クッキリ印象が残る仕組み。間奏ギターはサンタナみたいに唸りまくる。もう何もかもがカッコイイ。

 それまでのDTBWBはブギウギやブルース、ロックが中心でした。元々他のミュージシャンが演奏すること前提で作った曲なので、彼らはそれまでと違うサウンドを演ずることになったのです。結果的に彼らのイメージチェンジにもなったし、サウンドの幅が広がったわけです。

 当初、資生堂としては、女性の化粧品CMに硬派でDTBWBを起用するのに反対していたそうです。だって見るからに怖そうで男臭いですから、イメージ全然違う。しかし蓋を開けてみると大反響だったのです。資生堂はこのあと78年矢沢永吉「時間よ止まれ」、79年ツイスト「燃えろいい女」とロック系ミュージシャンを夏に起用します。

 B面の「愛しのティナ」はCMに出演したモデル、ティナ・ラッツさんをイメージした曲。これまでのDTBWBのハードなイメージを覆す、爽やかなアメリカンポップスの佳曲です。

 皆様、サクセスをお聴きになって残暑を吹っ飛ばしてください。(院長2025.8.20)

 

カテゴリ 音楽

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