宙組「HiGH&LOW/Capricciosa!!」

壁の飾りをかえました。

宙組公演『HiGH&LOW ―THE PREQUEL―』『Capricciosa!!』

ハイ・アンド・ロー ザ・プリクエル、カプリチョーザ と読みます。

 宝塚とLDHの初コラボ作品、LDHというとケンカ、バイオレンス映画だったような。宝塚でどうやって表現するのか気になっていました。

 大筋ではコブラ(真風涼帆さん)とカナ(潤花ちゃん)のラブストーリーが軸になっていて、それに不良グループの話が交錯する構成で、宝塚として王道な話でした。

 主役のコブラは山王連合のリーダーを真風涼帆さんが演じます。真風さん男役中の男役、すばらしい。今回は浴衣姿もあって粋です。潤花ちゃんはコブラのことを好きすぎるカナを演じてかわいいですね。

 オープニング5つの不良グループの登場場面は各グループが大階段でパフォーマンスを繰り広げる華やかなショーになっています。とくに桜木みなとさん率いる「RUDE BOYS」のがストリート系ダンスがアクロバティック!バレエの名手、優希しおんさんが難度高い踊りを見せてくれます。

 芹香斗亜さんは「White Rascals」のリーダーROCKYの役。芹香さんは芸達者で、睨みを利かして大変な凄味を醸し出します。見た目もセリフもめちゃくちゃ恐いです。しかし人間的には「いい人」なのです。夜の仕事で働く女性たちを守ったり、安心して働けるよう自前でクラブを設立したり、コブラと和解したり、災害時に来客の安全を最優先したり。

 SWORDの他グループも基本的にはいいヤツです。「RUDE BOYS」のリーダー、スモーキー(桜木みなとさん)は貧民街を守っています。瑠風輝の「達磨一家」、鷹翔千空が番長の「鬼邪高校」も各自の正義を通しています。

 そんな中で本当に極悪なのが「苦耶組(くじゃく)」というグループの頭、リンです。そんなサイコパス役を今回で退団の留依蒔世さんが演じます。こういう悪役を迫力で演じれるのが留依さんのスゴイところです。最後はコブラ真風さんとサシで対決します、男役集大成と言えましょう。

 後半のショーは放浪の伊達男・カプリチョーザ(真風さん)がイタリア各地を旅するという話。藤井大介先生の演出は今回もアツいです。藤井先生といえば男役に女装させることが特徴です。今回はベネツィアのゴンドラで桜木さんが女装します。真風さんが桜木さんをリフトする場面もあって注目です!ダルマ姿の風色日向さん、亜音有星さんも美しい。ロケットダンスではまたも優希しおんさんが超絶踊りを披露します。

 また今回は宙組歌手の聴かせ処が満載です。若翔りつさん、朝木陽彩さんのペア、瑠風輝さんのソロ歌唱、桜木さんの歌も定評あるし、芹香斗亜さんのミ・アモーレも盛り上がります。天彩峰里さんもデュエットダンスその他で歌を披露します。そして何といっても留依蒔世さんです、圧倒的な歌唱です。銀橋渡りのミケランジェロも良かったし、エトワールも留依さんが歌い上げます。劇場に響き渡る留依さんの声。長い長い万雷の拍手をうけました。留依さん声が大きく豪快で面白くて歌上手、たくさんのファンから愛されていたことがよくわかります。

 芝居もショーも見どころが多い舞台でした。皆さま機会があればぜひ宙組をご観劇ください。(202.8.31 院長 長くなってすみません)

 

(1)個人的にはHiGH&LOWの殴り合いシーンは舞台劇に馴染まないなと感じました。映画・アニメではズーム、スロー、CGを用いて戦闘シーンをフォーカスできますが、舞台だと小さく見えてしまいます。横幅が広い大劇場では尚更です。まだ剣の闘いなら大きく見せることもできましょうが、素手のケンカはどう工夫しても迫力不足かつ散漫に見えます。これは舞台という形式の限界なので仕方ないのでしょう。ロミジュリなどのように戦いを集団ダンスで表現してもいいんじゃないかと思いました。

(2)山王商店街の夕焼けのシーン、これはウルトラセブン第8話「狙われた街」(メトロン星人)を参考にしているに違いないと思います。

 

カテゴリ 宝塚歌劇 

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