花組「巡礼の年~リスト・フェレンツ/Fashionable Empire」

壁の飾りをかえました。 (2022.7.4追記あり)

花組「巡礼の年~リスト・フェレンツ/Fashionable Empire」宝塚大劇場2022年6月4日〜7月11日

 ピアニスト・作曲家フランツ・リストの物語、舞台は1830-40年代頃のパリです。

主演トップ柚香光さん本当に美しい!サロンで大モテだった雰囲気が滲み出ています。そして役作りでは苦悩する心情を表現する芝居が深い。ヒロインのダグー婦人役 星風まどかさんも美しい。女性の生き方というテーマを演じます。トップ経験も長く重い芝居が似合うようになりました。水美舞斗さんのショパン、永久輝さんのジョルジュサンド、帆純まひろさんタールベルク、と実在の人物も登場し見所沢山です。

 前半は歌で話が進行するミュージカル・スタイル。リストはクラシック・ピアニストですが、楽曲はジャズ、ロック、ラップまで幅広く使われていてロックオペラのような感じです。テンポよく進行し、だんだんと芝居の緊張感が高まっていきます。後半は精神世界的な展開になって少しわかりにくかったです。何回か観るとわかるのかなあ。

 後半のショーはFashionable Empire、水美さんのエネルギッシュなダンスで幕開けです。水美さんのダンスは速すぎて時々見えないときがあります。続いてラビリンスの場面、聖乃さんが辿り着くラビリンスには、何人も女性をはべらせた柚香さん、そこに水美さんが割って入り、女性を取り合ってダンスで対決という場面。歌は組長美風まいらさん・音くり寿さんの娘歌手に和海しょうさん・南音あきらさんの男役歌ウマ、聴きごたえあります。

 永久輝さん”Fly me to the Moon”の場面では、柚香・星風vs水美・音の高速回転リフトも出ます。今回退団される、飛龍さん、若草さん、音さん、芹尚さん4名の場面もありました。個人的にはもっと餞別場面あってもよかったかな。

 全体的には「ダンスの花組」「スターの花組」が前面に出た華やかなショーだと感じました。

 そして今回、聖乃あすかさんが最近2作品で随分と男らしい硬派な路線になってきたなあと感じました。これまで線の細い王子様、貴公子、アイドル的なイメージと思っていましたが、前作「冬霞」でアナーキスト役、今回の芝居では新聞社長からの革命協力者、化粧は眉を太くしてハードなイメージです。ショーでは水美さんと同系のマッチョなイメージ。柚香・永久輝エレガント優美チームvs水美・聖乃マッチョなアスリートチームの対比も楽しみです。

 皆様機会がありましたらぜひ花組の素晴らしい舞台をお楽しみください。(院長2022.6.22)

 宝塚はこの時代のヨーロッパを題材にした作品が多いです。今回はサロンで活躍する芸術家とその周辺の人物に焦点を当て興味深かったです。いつもは観劇後ヨーロッパ史の本で当時の政治の変化や人物を調べたりしますが、今回は音楽史の本を読んだりして勉強になりました。

 上田 泰史「パリのサロンと音楽家たち 19世紀の社交界への誘い」カワイ出版2018年

 

カテゴリ 宝塚歌劇  

 

(追記) また観てきました  音楽面で面白いと思ったことです

#お芝居「巡礼の年 リスト・フェレンツ」

(1)オープニング、サロンでリストが演奏する場面、歌はリズム&ブルースかつピアノはロックです、猛烈スピードのピアノ演奏は往年のパンクバンド「ストラングラーズ」を彷彿させます。

(2)ピアノに「C.BECHSTEIN」と刻まれています。ドイツの高級ピアノメーカー・ベヒシュタインです。創業年が1853年らしいのでリストがサロン文化で活躍した1830年代と時代がずれていますね。リストは1860年からベヒシュタインを使っているそうです。なお、ショパンはフランスの「プレイエル」を使っていたそうです。

(3)リストが爵位を授かった後の場面の曲が「ホテルカリフォルニア」に聞こえてしまう件。

#ショー「Fashonable Empire」

(4)「サニー Sunny」聖乃さん率いるダンサーが踊りまくります。オリジナルはBobby Hebb1966年全米で2位。皆様おなじみのオールディーズ。数え切れんほどカバーされています。今回の舞台曲は1976年ボニー・Mによるディスコ・ヴァージョンですね、カッコいい!EP買いたいわ。

(5)群舞は往年の海外TVドラマ「ピーター・ガン」のテーマ?っぽい曲です。限りなく似ているがギリギリセーフ(笑)。音・ダンスともにカッコイイですね!

#全体を通じて

(6)全体を通じて色々な曲が次々に展開して耳を楽しませてくれます。いうならば熟練のDJ(ディスクジョッキー)音楽番組を聴いているかのような、宝塚歌劇音楽の大きな魅力です。

  

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