失神といえば オックス スワンの涙

たまには医療の話もしましょう。
失神したと患者さんから聞くと、医者は脳よりも心臓(不整脈)を心配します。失神は脳全体に血が行かなくなることで起こる意識消失症状です。原因で多いのは神経調節性失神といって良性のものですが、中には不整脈など心臓が原因のものがあります。特に心室細動(Vf)は怖いです。数分以内に蘇生処置(心マッサージ、除細動)を行わないと多くの場合死に至ります。処置が遅れると脳に大きな後遺症を残します。気を失っている人を見たら、必ず呼吸と脈の有無を確認してください。なければ直ちに助けを呼んで、心マッサージを始めてくださいね。
失神といえばグループサウンズのオックスです。

「スワンの涙/オックスクライ」昭和43年、詞 橋本淳、曲 筒美京平
王子様系ビジュアルのオックス、失神バンドとして注目されました。その謂れは、コンサートで演奏者が興奮しすぎて失神して倒れ(演技?)、またそれを観てつられて本当に失神するファンが続出したからです。医学的に考えると、興奮しすぎての神経調節性失神や過換気症候群からの失神になったのだろうと思います。Vfや完全房室ブロックなどの心原性失神ではないでしょうね。 (院長)

 

・A面「スワンの涙」は完全に歌謡曲ですが、B面「オックスクライ」はロックです。筒美先生は本当に何でも作曲しますね。橋本先生の歌詞もJPOPには真似できない味わい深さがあります。

・この録音ではベースはメンバーの福井さんでなく、スタジオミュージシャンの江藤勲さん(→ブログ参照)が演奏しているといわれます。

 

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