「ブラック・ジャックは遠かった 阪大医学生ふらふら青春記」 久坂部 羊 著

筆者の久坂部羊先生は昭和56年卒、私より15年上の大先輩です。外科医から文筆家になられました。
書店で表紙の絵が目に飛び込んできました。阪大の校舎や学生の雰囲気は、私たちの頃もまさにこの絵の感じでした。

私の学年はちょうど医学部移転に重なり、3年生の専門課程から吹田の新校舎に移りました。中之島校舎を知るほぼ最後の学年でした。

作品の中で筆者の阪大時代の思い出が生き生きと描かれています。授業のサボリテクニックを含め「そうそう!」と首肯する箇所が多くあり、あの頃の阪大の自由(放任?)な空気が蘇ってきます。卒後の研修医時代、辛い目に遭い、悔しい思いをし、医者として成長してゆく姿も自分の体験と重なり共感しました。(院長)

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