柳の木とアスピリン

先日学会で福岡県まで行きました。美しい柳と堀の町、柳川も観光しました。柳と言えば私達内科医はアスピリンを思い出します。
 化学名アセチルサリチル酸、商品名アスピリン、バファリン等。アスピリンの元祖は、柳の成分サリチル酸です。ギリシャ時代から柳の木や葉に解熱鎮痛作用があることは知られていました。19世紀に柳からサリチル酸が抽出されますが、胃腸の副作用のため使いにくかったようです。1897年に改良型のアセチルサリチル酸が合成され、アスピリンと命名されました。20世紀初頭には解熱鎮痛薬として爆発的に売れました。
その後アスピリンには血液をサラサラにする効果(抗血小板作用)があり、心筋梗塞や脳梗塞再発を防ぐことがわかりました。今やアスピリンは解熱鎮痛薬というよりも、心臓・脳卒中の治療に欠かせない薬になりました。じつは1980年代に既にこの作用が分かっていましたが、日本では認可が遅かったものですから99年の認可までずっとヤミ使用されていました。私が研修医の当時は70歳心筋梗塞の患者さんに「小児用」バファリン81mg錠を処方したものです。(院長)

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