テクノサウンドの普遍化「Romanticが止まらない」

壁の飾りをかえました。

C-C-B「Romanticが止まらない」昭和60(1985)年

 この曲、作った人たちが豪華!作詞:松本隆、作曲:筒美京平、編曲:船山基紀、プロデューサーは筒美先生の実弟の渡辺忠孝さんです。

 何といっても笠浩二さんがシンセドラムを叩きながら歌うスタイルが強烈なインパクトでした。彼らのファッション、髪型、メガネも印象的でしたね。笠さんの透明な高音も魅力でした(1)。

 イントロのシンセサイザー・サウンドから心を鷲掴みです。歌謡曲的なキャッチーなメロディ、テクノを導入し、ファンクの要素もある。当時の洋楽で言うと英国のニューウェイヴのような構成なんです。筒美メロディーは先端のものを取りこんで歌謡曲、アイドル、何でも創作されていましたからスゴイです。

 テクノ音楽の黎明は78年結成のYMOが実験的音楽にはじまりました(4)。3年後の81年にはすでにテクノは世の中に受け入れられていたわけです。このあとデジタル音楽技術は幅広くポピュラー音楽に浸透し大衆社会に消費されてゆきます。

 前回記事でお話したようにテクノサウンドは78年頃から始まり81年にはすでに世の中に受け入れられてきました。85年になると本曲のように歌謡曲にも組み込まれるようにもなったわけです。このあたりテクノサウンドが普遍性を持つようになってきた過程を見ることができます。このあと、CDの実用化、カラオケの普及、バンドブーム、J-POPなどにより日本の音楽は変化してゆきます。

 皆様機会がありましたら、C-C-Bの名作「Romanticが止まらない」もう一度お聴きください。(2023.11.8 院長)

 

(1)当初、笠さんはリードボーカルの予定でなかったそうです。レコードジャケット写真で笠さんが端っこなのがそれを物語っています。筒美京平さんが「この子の声で行く」と決めたそうです。

 

カテゴリ 音楽

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